今日は、さる5月16日・17日、二日間に渡って開催されたまちづくり市民交流プラザで開催された年に一度の祭典、
「まちづくり市民交流フェスタ」(以下、フェスタ)
の様子について、お伝えしたいと思います

今回ローグは「広島インプロステイヤーズ」さんとコラボしてのワークショップとして参加。そして私は個人的にフェスタ全体の企画スタッフという立場でも携わらせて頂きました。

例年はプラザの職員さんによって企画・運営してきたこのフェスタ、今年は有志を募って企画スタッフと言うチームを結成してフェスタ全体の企画を担っていきました。
思い起こせば2月に行われた第一回目の実行委員会。そこにフェスタに参加する団体が集まって、それぞれの団体の紹介をしたり、フェスタの概要についての説明が行われました。
そこで、企画スタッフなるものの存在を私は初めて知りました。実行委員長の方がその企画スタッフの中心となっており、その方が結成30周年にもなる劇団をやっていて、「これは是非お近づきになっておかねばっ!」なんて軽い気持ちで企画スタッフに参戦

開催は5月なのに、2月からこんな会合を設けるなんて早すぎやしないか


私は今回企画スタッフとしてのお仕事は大きくは参加団体の「PRムービー」の撮影・編集とフェスタのオープニングイベントの司会でした。
PRムービーも最近買ったばかりのカメラに付属として動画編集ソフトが付いてきたので、そう言うのがウチにあるとチラッと打ち合わせの場で言ってみたら・・・
「それじゃあ、任せたよ!よろしく〜」
「えぇえええ!Σ( ̄□ ̄;)」
みたいなノリで、決まってしまいました。


撮影・編集で、参加団体のそれぞれの個性とか魅力とか発見できたし、それを通して私も参加団体の皆さんと接して、交流を持つことができて良かったですね。編集の際に、皆さんの活動アピール(約1分ちょっと)のを何回も見ている内に親近感が湧いてきましたね〜

その動画は、プラザ南棟1Fロビーの受付のすぐ隣にあるデカイTVで公開されて、5月のGWに入ったあたり〜当日まで流してもらいました。



完成した時、我ながら感動しましたねぇ。

私が作成したPRムービーとはまた別に参加団体同士の交流をコンセプトにPRポスターを作成していきました。4月の実行委員会の際に参加団体が集まって、色んなアイデアを出し合いながら作りました。これは実行委員長の提案でやる事になったのですが、当初、実行委員長を除く企画スタッフ達は困惑して、
「うーん?イメージが湧かない・・・(´・ω・`)」
「参加団体の皆さんがノリ気でやってくれるかなあ?」
なんて思ってたのですが、目を輝かせながら情熱的に訴えかける実行委員長の勢いに押されて一同納得。でも、やってみると結構、参加団体のみ皆さんノリ気で、子どもたちが工作をしているかの如く、ワイワイと楽しくポスター作りに取り組んで下さいました。

出来上がったポスターを見て、「これほど立派なものが出来るとは!」と当初困惑気味だった企画スタッフ一同驚きと感動が隠せませんでしたね〜。

「実行委員長の狙いはコレだったのか」と、その鋭い感性に驚かされましたね。


このポスターは当日、南棟ロビーに置かれて表通りの通行人にも見えるように置かれてました。外のしゃぼん玉が彩りを添えて華やかなフェスタの雰囲気を演出してました☆

そんな訳で今年のフェスタは企画スタッフを結成して、新しい取り組みに色々チャレンジした訳で、軽い気持ちで企画スタッフに携わったもののドップリと大役をこなして少々大変でしたが、達成感があって、企画スタッフとして携わって良かったですね。

16日当日は私ともう一人企画スタッフの方で司会を務めたオープニングイベントで盛大にフェスタが開幕して参りました。
オープニングイベントでは昔懐かしいちんどん屋の皆さんに会場を盛り上げてもらい、「P'sアンサンブル」と言う団体さんによるファンファーレ「エレクトリカルパレード」、次いで皆さんよくご存知、スタジオジブリの名作「となりのトトロ」から「さんぽ」を景気よく演奏してもらいました

司会は少し緊張しましたが、終わった後に見ていた方から「良かったよ」と声を掛けられてホッとしました。
そして17日はブログでも告知していましたが、「演劇的手法を活用したコミュニケーション・ゲーム」と言う事でワークショップを開催していきました。

午前の部(10:00〜12:00)には定員を満たして15名の参加、午後の部(13:00-15:00)は5名の方が参加して下さいました。
午前は比較的大勢での賑わいを、午後は少人数ならではの暖かい雰囲気でそれぞれで盛り上がっていきました。
ちなみに下の写真はインプロステイヤーズ原田さん力作の、バス停型の案内版ですっ☆

こんな風に会場となる部屋の前に置いてみました。時刻表を付けていたり、ディティールにも拘りを見せていました。しかも持ち運びに便利な着脱式になっとります。職人技っすね〜

それでは、いつもの如く、ワークショップで行ったゲームのいくつかをご紹介して参りましょう☆
【午前の部】
午前の部は広島インプロステイヤーズ代表の原田さんがファシリテータとなって、「リスクを負う」と言うテーマにちなんだ色々なインプロゲームを参加者の皆さんに堪能して頂きました。
(※なお、以下のゲーム名の中には私の独断と偏見で勝手に名づけているものもあります。予めご了承くださいませm( _ _ )m)
○ 歩きオニ
・ 二人一組になってどちらかが「オニ」でもう片方が逃げる人に なります。
・ オニも逃げる人も早歩きになって鬼ごっこを行います。

○ 手つなぎ助けオニ
・ まず、オニを一人決めます。残りの全員は逃げる人になり
ます。
・ オニに捕まらないために逃げる人はタッチされそうになった
ら、二人組みになって手を繋ぎます。
・ ただし、オニが10カウントする前に逃げて別の人と手を繋がな
ければ、タッチされてしまいます。

オニごっこってオニを挑発するようにわざと近づいてみてはタッチされそうになってまた逃げたりして、わざわざリスクを負ってそのスリリングな展開を楽しんだりしますよね?助けオニにしても、自分が逃げる事だけではなく、リスクを負ってオニに捕まりそうな人を助けにいく、と言う具合にオニごっこって単純なゲームですけど、リスクを負う事が時には必要であるという事を感じさせてくれますね。

○ 私のネコ知りませんか?
・ 全員で円になります。それで真ん中に誰か一人入ります。その
人がオニになります。
・ オニは他の誰かに「私のネコしりませんか?」と問いかけま
す。問いかけられた人は「隣の人に聞いてください」と応えま
す。
・ その間、オニの背面に当たる他の人たちが場所を入れ替わりま
す。その際、入れ替わろうとする人数に制限はありません。
・ 場所の入れ替わりが完了する前にオニは空いた所に割り込もう
とします。オニが空いている所に入る事に成功すれば円に戻れ
なかった人とオニを交代します。

下手をするとオニに空いた所に入られてしまう訳ですから、入れ替わる人はリスクを負うわけですよね。
紹介したのはほんの一部のゲームに過ぎませんが、こんな感じで午前の部は「リスクを負う」と言う事をテーマにゲームを行いました。
手つなぎ助けオニの際に、「協力し合うこと」の必要性に気づいた参加者もいました。テーマは「リスクを負う」と言う事ではありましたが、また別の観点での気づきを得ておられました。一応、企画する側が狙いを持ってプログラムをデザインする訳ですが、何を感じ取り、お持ち帰り頂くのかは参加者次第ですので、それはそれで、私達もイイ事を学ばされたなと思います。

【午後の部】
午後はローグを代表して、私kouzouがファシリテータを努めて参りました。
私はインプロゲームの重要なテーマとしてよく挙げられる「イエスアンド」を主なメインとして、それに付随して相手をよく見る、相手の立場を理解することをサブテーマにゲームを行いました。
イエスアンドと言うのは相手のアイデアをポジティブに受け止め(イエス)、自分のアイデアを付けたして、相手からのアイデアを活かして更に膨らませて、発展させていこう!(アンド)と言う考え方、行為の事を指します。
会社などでミーティングを行う時、良い意見やアイデアを引き出すためにも、私たちがやっている演劇づくりの時に表現の可能性を広げてお芝居をより面白くするためにも、この「イエスアンド」と言う考え方は重要になってきます。
○ リーダーとフォロワー
・ まず、二人一組のペアになります。その時二人は正対します。
・ どちらかが「リーダー」、もう片方が「フォロワー」と言う役
割になります。「リーダー」は手のひらをパーにして相手の顔
に差し出します。その手のひらから少し離れた位置に「フォロ
ワー」であるもう一人が立つようにします。
・ リーダーは手のひらを自在に動かし、フォロワーは最初の距離
を保つようにしてリーダーに追従していきます。
・ 続いてバージョンアップ版として、ファシリテータの合図で
リーダーとフォロワーがチェンジすると言うルールを加えて
やってみます。

○ ミラー
・ 二人一組のペアになります。その時二人は正対します。
・ どちらかが「人間」、もう片方が「鏡」と言う役割になりま
す。
・ 人間は、適当に体を動かしてみます。鏡はその名の通り、相手
の姿を移した鏡像となって、鏡写しに相手の動きを真似たり、
動きだけではなく表情などもコピーするようにします。
・ バージョンアップ版として、ファシリテータの合図で人間と鏡
をチェンジするのをやってみます。その際、それまでの動きを
リセットしないで継続させながらリードする人だけが入れ替わ
るようにします。

これまた簡単なゲームではありますが、リーダーとフォロワーもミラーもリードする側はいかに相手が付いてこれるように出来るかを意識して、付いてくる側はリードする相手の動きに合わせるように相手を良く見る事が必要になってくるわけです。そうする事でお互いが相手の立場に立ち、相手をよく理解しようとする感覚を研ぎ澄ませていくわけです。
○ サンキューゲーム
・ 全員で円になります。真ん中に誰か一人が入って、適当なポー
ズを取ります。
・ 次の人はその真ん中の人のポーズを見て、そのポーズの何処に
焦点を置くかをよく見て、真ん中に入って、ポーズを取りま
す。真ん中で何かオブジェが置いてあって、それに次の人が加
わって新しいオブジェが生み出されるようなイメージですね。
・ 最初の人は、次の人が入ってきたら「サンキュー」と言って円
に戻ります。それを時計回りの順番で2周ほど続けていきま
す。
・ 慣れてきたら、ルールを追加して、一番目の人がポーズを取っ
ている所に2番目の人が入って、新しいオブジェが完成したと見
立てて、3番目の人はそのオブジェにタイトルを付けます。タイ
トルの付け方は何でも構いません。例え他の人がそれはどうか
なあと思うようなものでもタイトルを付ける人が感じたままに
付けます。周りもその意見を決して否定しないで受け止める事
が肝心です。

真ん中の人のポーズに次の人が加わって新しいポーズが生まれる行為は相手のアイデアに自分の考えが加わって、更に発展していく、まさしくイエスアンドを表しています。またタイトルを付ける事によって、二人の単なるポーズに意味が付け加わります。これもイエスアンドですね。
タイトルを付けるにせよ、相手のポーズに加わるにせよ、「どうすれば、この人のポーズを活かせるだろうか?」と考え、相手をしっかり見る事が必要になります。そう言う部分で、相手をよく見る、相手を理解すると言う意味合いで行った前述のリーダーとフォロワーやミラーが生きてくると言う流れですね。
実はもっと色んなゲームをプログラム上では予定していたのですが、ここでは触れませんが、前半のゲームが盛り上がってファシリテータもうっかり時計を忘れて夢中になって訳で、反省!!
(´д`;)
まぁ、いままで十中八九プログラム通り行く事はないですし、参加者次第で臨機応変に対応していく事がワークショップでは必要ですね・・・って言い訳がましいですね。


でも私も尊敬しているインプロバイザーの伽羅(きゃら: フリーライツ座長)さんからのお言葉で、
「レジュメをこなす事がファシリテータの役割じゃない。たくさんの事を知り、準備しておく事は大事。でもそれを平気で手放す覚悟も持ち合わせていないといけないよ。」
と言われたこともあって、臨機応変に対応できる柔軟性は持ち合わせている事は大切な事なんですよね。ホントに。
参加者がどの方向に行きたがっているのかを読み取り、それにふさわしい内容を提供して、意見やアイデアを引き出させる様に助けてあげる、促してあげる事こそがファシリテーションと言えるのでしょう。その為にはもっと色々勉強して、引き出しを多くしないとならんですよね。私はまだまだ修行中の身、もっと精進せねば

あと、午前も午後も行った一風変わったワークショップをご紹介しておきましょう。
○ フォトマスク
・ 事前準備として、白黒で実写の顔写真をA4用紙一杯に顔が来る
ように印刷して輪郭を縁取るようにして切り抜き、厚紙などに
貼り付けたりしてお面を作成してきます。写真は、無表情で、
無帽、メガネ無しな状態で撮ります。
・ 舞台と観客席になるスペースを設けて、観客席には参加者が座
ります。
・ 演者は事前に作成しておいた顔写真で作成した面(フォトマス
ク)を付け ます。また、ストーリーを語る人を一人決めま
す。
・ そのストーリーの中には立つ・座る・前に一歩ずつ進む・後ろ
に一歩ずつ下がる、止まると言うアクションを起こすように書
かれていて、その通りに演者が動作します。演者はそれ以外の
動作や言葉を発したりする事はしません。

お面で顔が見えないし、表情変わらないし、立ったり座ったりするだけにどうなるの?なんて思われる方もいらっしゃると思いますが、実際お試しになると分かると思いますが、表情が変わらないお面の表情が変わったような気になったり、その情景が思い浮かんだりするのです!
別に霊的な現象だとか言って皆さんを怖がらせるつもりはありませんよ。つまり、それらは観客の想像力の産物に他ならない訳です。
舞台の上に役者がただ突っ立ってて、それを見ている観客がいるだけで演劇は成立するんだと言っている人がいらっしゃる位です。あるいは上手から下手に歩いていくだけ、少し付け加えて、途中でくるりと振り返るだけで、もう既に物語りは始まるわけです。そう、観客の頭の中で☆

演劇と言うとあまりご存知無い方は大げさな身振り手振りとデカイ声を張り上げているようなイメージがあるかも知れません。勿論、観客に伝えるためにはそれらは必要な事です。必要ないと言っている訳ではないのですが、演劇を観る人たちの想像力や感性に訴えかける事も演劇においては重要な要素だと言いたいわけです。

演劇はこうでなくては、と声高に言うつもりはなく、違った視点でも演劇を見つめて欲しい、触れて欲しいと言う事でやってみた取り組みでした。
原田さん曰く、インプロゲームやそれに類する事をやっている方はたくさんいても広島でこのフォトマスクをやった人はそういないんじゃないとの事です。貴重な経験をさせてもらいました

参加者の反応も「変わるはずのない面の表情が変わったように見えた」とか「そのストーリーの情景が何となく浮かんできた」などで、皆さん、想像力豊かだなーと感じましたね。
17日はワークショップをやっていたので、あっと言う間に時が過ぎ去ったような気がしました。他の人に聞いた所によると雨が降った事によって客足が遠のくかもと言う予想を覆して、大盛況だったみたいです。2日間の来館者数も前年度を越えているとの事で、企画から携わった身としてはとても嬉しく思いましたね。

フェスタを締めくくる、フィナーレのイベントでは、「ハワイアンバンド・マリンスターズ」の方々によるハワイアン演奏のゆったりとしたリズムに乗りながらそこに集まった観客の皆さん同士で手を繋いで終わっていくと言う感動的な演出がなされていきました。


全てが終わり、「みなさんお疲れ様でしたー!」と言う事で、4Fギャラリーにて参加団体の皆様が集まって互いの健闘を讃え合う「お疲れ様会」が催されました。
そこに参加された一人一人からフェスタで行った内容と所感を順番に述べてもらいました。インプロステイヤーズの原田さん、ウチのメンバーも照れくさそうに感想を言ってました。

このフェスタを通して、プラザの職員さんや同じ企画スタッフとして頑張ってきた人たち、参加団体の人たち、多くの出会いをもたらして下さいました。
特に、副実行委員長の藤井さんを介して「ヒロシマ平和映画祭」の皆様とも知り合いになり、私個人としては藤井さんが構想しているネットラジオの開局をお手伝いする事になり、こちらも興味津々です!さらに、藤井さんがパーソナリティーを務める「FM廿日市」にローグの出演が決定!!また、詳しい様子はまた改めてお伝えしていきたいと思います!!
オープニングを盛り上げて下さったちんどん屋の方からは公演してみないかと頼まれたり、(現状のキャパでは難しいためハッキリとした事は言えませんでしたが・・・)多くの人たちと知り合いになれました。
地域でご活躍されている多種多様のジャンルの"達人"たちがこのフェスタに集まって色んな催しが開催された訳ですが、そこから団体同士、または来館された市民との出会い・交流を通してより一層にまちが盛り上がっていく事を期待してやみません!
"まちを造るのはワシらじゃ、わっっしょい!!(*´∨`*)"
と、今年のフェスタのテーマにもある様に、私達もそう言う気構えでより一層、地域での活動を発展させていきたいと思いますっ!!
フォトマスクは私でんなぁ・・・